治療症例紹介・コラム

Colum 【治療経過のご紹介 No.33】治療直後は症状悪化したが、1か月後から快方に向かった患者様

患者様

70代 男性

2022年12月治療 治療から約5か月経過

症状及び治療について

この患者様は赤い枠で示されている箇所(L2/3・3/4・4/5の椎間板)に脊柱管狭窄症が認められます。

L2/3は椎間板の高さが低いため治療適応外となりました。

治療前の経過について

2020年    外科的治療を実施。その後症状は良くなった。

2022年10月  長く歩くと右のおしりと右下肢に痛みが出るようになる。

2022年11月  崖から滑り落ちた後に歩行困難になる。

神経根ブロックをしても2週間ぐらいしか効果なく当院で治療となる。

治療について

治療は椎間板のL1/2,3/4,4/5の計3椎間に対して、セルゲル法を行いました。

治療後の経過について

各部分の痛みの数値を0~10にて患者様本人に評価してもらった表になります。

まったく痛みが無い場合を0、考えられる最大の痛みを10と評価しています。

下肢しびれおしり
治療前89710
治療から1週間後810710
治療から1か月後3222
治療から3か月後2000

以下はアフターフォローで連絡した際の患者様からの声になります。

1週間経過時、治療前よりも痛みがひどくなっている。右のおしりと右足が痛くて歩くのも困難な状態。

1か月経過時、痛み止めは飲んでいるが全体的には良くなってきている。

3か月経過時、1万歩程度歩いても症状が出なくなった。腰の痛みは慢性的に残っている感じがする。

治療直後にDiscoGelを注入することによって椎間板の体積が増えて症状が強く出たのかと思われます。

時間が経過することにより、飛び出していた椎間板が除圧されて引っ込むことにより症状が緩和されたと考えられます。

※治療効果が出るまで3週間~3か月程度かかります。

※治療効果については個人差があります。同一の効果が得られない可能性があることをご承知おきください。

当院の治療法について

今回ご案内したセルゲル法の補足情報です。

セルゲル法の費用:1,320,000円/1箇所(税込み)~1,760,000円/5箇所(税込み)

セルゲル法のリスク・副作用:治療後に一過性の痛みが発生する可能性があります。神経損傷は治療の特性上、可能性がゼロではないですが、自験例でも論文でも損傷に関する報告はありません。局所麻酔薬によるアレルギー反応出現の可能性が極めてわずかですが存在します。治療後1~2週間は症状が一時的に悪化する可能性があります。理由として、インプラントによる減圧効果により、周囲の組織をけん引する為と考えられています。その他、椎間板がすり潰れてほとんどなくなってしまっている様な場合は治療ができない可能性があります。受診時に医師と相談しながら状態に適した治療方法の選択をご相談して頂きます。

更に詳しい情報については下記リンク先のページをご参照ください。

この記事の執筆者:理事長 吉田直樹